1999年4月15日 大井競馬場
サラ5歳以上 ダート1,600m


第5回マイルグランプリ


 おそらくみなさん知ってると思いますが、一応知らない人のために…。今回のキャニオンロマンの乗り替りは、レースの前々日だかに竹見さんの奥さんが亡くなられたため。
 去年の6月、7000勝達成の数日前にお宅に伺って話を聞かせていただいたときはものすごく元気だったのになぁ。
 ご冥福をお祈りします。

 ゲートの中でもちょっと煩いみたいだったキャニオンロマンは、スタートで飛び上がったような格好になって完全な出遅れ。いっちばん後ろにいたのに、1コーナーにかかる手前では、いつのまにか前のほうの集団につけてるし。そこで脚を使ったところで終わってしまった。かわいそうに吉井くん。

 1コーナーでのハナ争いは、ゴールドヘッドとサントスとアローセプテンバー。
 絶好のスタートだったゴールドヘッドがうまく内に切れ込んでハナ。アローセプテンバーとサントスがちょっとからんだ。
 先行馬が多い、大井の1600は1コーナーが非常にあぶない。レース後検量室前に帰ってきたところで、佐海誠二が鈴木啓之に「あぶねーだろっ」とか怒鳴られてた(ように見えた)し…。
 何年前だかの関東盃を思い出したよ。ナイキゴージャス的場文男が、1コーナーで竹見さんの前に強引に切れ込んで、逃げ切ったものの1着失格(当時は失格だったと思う)になったレース。あんとき竹見さんは何に乗ってたんだっけなぁ。思い出せない。

 ゴールドヘッドが完璧なレース運びで完璧に逃げ切った。

 突然の乗り替りのほかにも、調教を強くやりすぎただとかで出走も危ぶまれていたという噂のキャニオンロマンに対して、ゴールドヘッドのほうは休養明けを大事に2戦しての上り調子に加え得意のマイルだもんな。勢いの違いだったでしょ。
 2着は、なんとかアローセプテンバーが粘り切った。あれで粘れちゃうんだから接戦の3着以下とは実力の差。

 「今回はスタートダッシュがよかったね。毎回こういうスタートを切ってくれればいうことないんだけどね。1コーナーをまわるあたりで、だいたい行けるかなとは思いました」(的場文男)

 「これまでで最高のスタートでしたね。今回のデキは、自分でも最高の仕上げだったと思うんですよ。だから、3コーナー過ぎたときには勝ったなと思いました。まだもうちょっと上積みあると思うんですけど、このマイルを勝ってね、次は大井記念というつもりでいるんですよ。そのあとはまた休ませようかなとは思っています。折り合いがつく馬なんでね、長いところもいけるんじゃないかと思ってるんですよ。まあこれくらい離して勝たないと、この先オープンでも楽しみがないんでね。今日のレースは、ほんとに満足いくレースだったと思います。今年は暮れの大賞典を目標にしています」(蛯名師)


カクチ探偵トップページへ