前哨戦?
【1.0.4.47】連対率1.9%。なんの数字かといえば、過去10年のフェブラリーSにおける前走根岸S組の成績である。今週、根岸Sの予想をしていて「そういえば」と調べてみたのだが、距離こそ200m違えど、同じ東京競馬場での「前哨戦」に位置づけられるレース。それにしてはひどすぎるのではないだろうか。
というわけで。他の古馬G1で「前哨戦」相当のレースを調べようと思ったのだが。実は古馬G1、本番と同じ競馬場で前哨戦に相当するレースはあまり多くなかったりする。春から順に見ていくと、高松宮記念は中京で該当レースなし。春の天皇賞も開催2週目で該当なし。ヴィクトリアMも「阪神」牝馬Sなので競馬場が違い、ようやく安田記念の京王杯スプリングC。調べてみると、これがまた【1.3.1.50】勝率1.8%、連対率7.3%。以前は安田記念といえば京王杯スプリングC組という印象もあったもので、10年ほど前までは結構来ていたのだが、ここ10年ではマイラーズCなど路線の多様化でこのありさまである。と、書いてしまったマイラーズC組も【0.2.5.24】連対率6.5%。3着5回で複勝率は22.6%にはなるが、主要な前哨戦が京王杯からこちらに移ったとは言い難い成績だ。
そして宝塚記念。今年は鳴尾記念が「同コースの前哨戦」の地位に復帰したが、昨年までは中京(または京都)の金鯱賞がその位置づけだった。その金鯱賞組は【3.3.3.24】勝率9.1%、連対率18.2%。春の天皇賞や安田記念組もいる中では悪くない成績で、根岸Sや京王杯スプリングCとはかなり違う。これを見ると、同競馬場の前哨戦として鳴尾記念ができた今年はさらに……、と思いたくなるが、実は違うコースの方が良かった、なんてこともあり得るのかもしれない。ただ、別競馬場でも目黒記念は【0.0.1.25】とひどい。
続いて秋。中山・スプリンターズSは阪神のセントウルS(【4.4.4.42】)で、これは上々。同競馬場となると、秋の天皇賞の前哨戦、毎日王冠になる。一時に比べると……、いや、その「一時」をどこに見るかにもよるが、この10年【3.3.3.53】と好走馬はそれなりに出ているが、連対率は9.7%とやはりひと桁。出走全馬の連対率11.5%なのだから、いくら出走数が多いとはいえ平均以下になってしまえば「良い」とは言い難い。
そして、エリザベス女王杯は「府中」牝馬S(【0.4.5.54】)なので、マイルCSのスワンS。調べる前から嫌な予感しかしないレースで、これがまた【1.1.4.33】勝率2.6%、連対率5.1%。東京の富士Sも【2.2.0.44】連対率8.3%止まりと良くはないが、それよりもさらに悪いときている。あとはジャパンC、ジャパンCダートは該当なしで、そして有馬記念。有馬記念の「同競馬場前哨戦」は一応G2・ステイヤーズSという位置づけだが、これは【0.0.0.12】である。
こうして見ていくと、なかなか大変なありさまで、これを知った上で同競馬場のステップレースを「○○の前哨戦」などと書いてしまうのはちょっと憚られるほどである。以前は前哨戦、特にクラシックのトライアルは同競馬場で、という「縛り」のあるような番組だった。しかし、菊花賞が京都新聞杯から神戸新聞杯に、そして秋華賞のローズSが京都から阪神になってダメになったかといえば、神戸新聞杯組は菊花賞で過去10年【8.6.6.46】、ローズS組が秋華賞で【8.8.3.54】と、ともに好走馬の過半数を占めている。最近は1開催8日間という縛りもなくなっているが、そのあたりも含め、特に前哨戦の場所がどうしたなどと考える必要なし、という方向で間違っていないと言える成績だ。
そんな結果を受けて、話を戻して根岸S。他のG1と同競馬場の「前哨戦」とされるレースの結果も踏まえ、ステップレースだなんだという考えは捨て、むしろ「本番で好走できなさそうな馬を買う」というの手もあるのではないだろうか。そう考えると、昨秋、フェブラリーSと同条件の南部杯で2着だったダノンカモンは……。いや、この馬、昨年は根岸S2着→フェブラリーS4着である。さて「今年はフェブラリーSで馬券圏内、根岸Sは要らん」と考えるのが正しいのか、それとも「今年も根岸Sは馬券に絡んでフェブラリーSは圏外」と考えるのが正解か、さて、どちらだろう。もっとも、根岸S組【1.0.4.47】の好走した5頭のうち、4頭は根岸Sでも馬券圏内なのだから、「今年は両方とも好走する」という考えももちろんアリである。……、なにかいろいろ調べた割に役に立たなかった気もしないでもない。ただ、ダノンカモンそのものをどうこう考えるよりは、この馬が来る来ないに関わらず、「とりあえず連軸はフェブラリーSで好走出来なさそうな馬」、という形が良いのかもしれない。